いつものあたしなら、そんな風にはとらなかったと思う。 でも、今日は『特別』だから。 翔くんとの距離が、1ミリでも離れたら寂しい。そんな日だから。 翔くんは、少し小さくなってあたしの目を見た。 なんとなく、申し訳なさそうな表情をしているのはなんで? あたしが急かさなくても、翔くんが話し出してくれることを待ってるんだよ。 翔くん。 「…ごめん」