学校に行っても、ネックレスのことを考え続けた。 授業中も休み時間も、ネックレスは手の中にある。 英語の時間は、全神経を集中させて授業を聞いた。 でも、授業で出てきた単語は、どんなに字体を崩しても、ネックレスの言葉にはならなかった。 気持ちばかり焦ってしまい、言葉がわからないまま、金曜日の6時間目の授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。