可愛い姫と池田兄弟





見るな。



佳紀君の横顔はそう言ってる様な気がしたから…



だから、私は最後の試合に集中した。


美里ちゃんと手を握りながら…


私に出来ることは?



………………、


何もない。



でも



「応援しなさい!!」



荻野先輩のこの一言。



私達に出来ること…



それは、最後まで諦めないず一生懸命、応援すること。



「美里ちゃん!」

「莉緒!」



顔を見合わせて大きく頷き合った私達は、今まで出したこともないくらい、大きな声で、応援した―…




……………………

…………………

………………

……………

…………





「「「「「ありがとうございました」」」」」





コートの真ん中に集まり、最後の挨拶を終えた。




結果は―…







68対66



2点差まで追い詰めたけど、さすが優勝候補…その点差は、詰まりませんでした。



溢れ出そうになる、涙を必死に堪える3年生の皆さん。


もちろん、1年生、2年生の皆さんも同じ…



私の横では、荻野先輩が、堪えられずに涙を流していた。



皆さんが涙目の中…



ただ、1人の人は…いつものように冷静で、涙も流すことなくそこに立っていた―…