可愛い姫と池田兄弟




「だって…なんかもぅ…はぁー」


佳紀君の怪我が、美里ちゃんに大きなダメージをあたえたみたい…。



「でも、諦めてほしくないよ?」



そう言って、軽く微笑むけど、その笑顔は美里ちゃんらしくないぐらい、引きつってた―…








3クオーターがスタート



結月先輩と尚紀君が出た。


綺麗なパスを回し、結月先輩のロングシュートが決まった。


それからも、先輩達は点を稼ぎ、点差は5点。



3クオーターが終わり、ベンチに帰ってくるけど、その顔に笑顔は1つもなかった。



当たり前なのかもしれないけど、みんな険しい顔…


点差は縮まったけど、コーチからの、厳しい言葉。







「最後だね…」

「……うん」



とうとう最後の4クオーター



コートに入ったのは…

結月先輩、大輝先輩、尚紀君と3年生が2人。



「確か…ここって本当は、佳紀が入るんだよね?」



美里ちゃんの悲しそうな声…



本当なら…佳紀君。



そっとベンチにある椅子の1番端に目を向ける。



黙って辛そうな顔をした…
佳紀君いた。



私は一瞬、見てすぐにコートに目を戻した。