泣かすなよ…
かっこつけさせてくれよ…
これで終わりにするからさ。
伊吹のことを諦めるからさ。
泣かせんなよっ……
やめろよ…その顔は。
その瞬間、伊吹は顔を伏せた。
そして…
「本当に…ごめん…なさい。」
馬鹿か…
何回謝るつもりだよ。
もうやめてくれっ…
でも…
次の伊吹の言葉で俺の心はすぐに癒された…
伏せていた顔を上げて…
可愛く笑った…。
「でも―…
ありがとっ…ｸﾞｽ…
こんな私を好きになってくれて…
本当にありがとう…」
あぁぁ…。
…………ありがとう。
こんな俺に笑顔を向けてくれてありがとう…。
「俺、伊吹のことを好きになれて良かったよ…」
「……ありがとう///」
本当だからな？
俺は幸せだったよ。
だから、今度は伊吹が幸せになってくれよな。
