―体育館



「すげー…俺を待ってるとは思ってなかったなぁ〜」



息をきらして俺の目の前にいるのはヘラヘラした佳紀。



「サボりの理由は?」

「あ〜…ちょっと大事な用があって出れなかった、」

「大事な用?」

「うん。」

「どんな?」

「えっ……えっと…」

「言えないのか?」

「まぁ…」



はぁ…

意味わかんねぇ


部活がこんなに大事な時なのにそれより大事な用ってなんだし…


「佳紀、お前は試合出れなくていいのかよ?」


「………。」



無言?


どーゆうことだ?



「お前は出れなくていいって思ってんのか!?」


「……ぅ…せー…」

「はっ?」

「うっせーんだよ!!!」



はっ?逆ギレ…?



「結兄はいいよな!?
傷つかねぇーもんな!?」



…………???

佳紀は何言ってんだ?



「でも俺は違うんだよ…結兄と違って幸せにはなれねぇーし傷つくし…」


「いつ俺が幸せになったなんて言ったんだよ。」



別に幸せなんて思ってねぇし

頭どーした?