お婆さんはテレビを消して美羽のほうへ体を向けた。
 
『お婆さん...?』
 
私は何も話さないお婆さんを目の前に問いかけてみた。
 
お婆さんはそっと、美羽の左手を握ると自分の胸に当てた。
 
『苦しかったじゃろ。』