昼食の時間になった。

うちの学校は給食じゃなく、弁当。

奏はまだ拗ねて、こっちの輪に寄ってこない。あたし等は遊園地に行くことにした。

「おい、奏」

「何だよ、またひやかしにきたんだろ?」

「違うって。奏ー、遊園地行こーよ」

「そうやって俺の喜ぶ姿見て笑うんだろ」

「違うってば。奏君さ、遊園地行きたいんでしょ?だったら行こーよ」

あたし的に、後から思えば理由になってないっぽい。

ま、いっか。

「・・・行く」

「はいはい」

「なぁ奏。どこの遊園地行くんだ?」

「え?」

「・・・このへん、遊園地ないよね」

「・・・えっ?」

「確かにー。隣町くらいしかないよね」

「・・・・・・ええ!?」

「もしかして、知らないで言ったの?」

「・・・うん」

「じゃ、探そっか。近くの遊園地」

「だな」

「理空ー理姫ー楓ー」

「「ん?」」

「ありがとなぁー」

「・・・ぷっ」

「ぶ・・・」

「くすくす・・・」

「「あっはははははは!あっははははははははは!あはっ、あはっ、あはははは!!」」

「な、何だよぉ・・・」

奏君はまた拗ねて、お弁当のふたを開けた。