――帰りのSHRを終え、彼女の席を見ると、彼女はもういなかった。


おれは慌て教室を出て、彼女の後を追った。


外に出ると空を見上げている、彼女がいた……。


「おぉーい!!
加藤っ!!」


おれは彼女に声を掛けた。

一瞬、キョロキョロしたけど、スグにおれを見つけたようで、足を止めた。


おれは走って彼女の元に向かった……。


「まぁた、空見てんのか?」
『……』

彼女は答えない。

かわりに彼女は空を見上げた。


夕焼けに染まる空を見上げている彼女は、見とれるほど、綺麗だった………。

「一緒に帰ろうぜ。」

おれはそう言って彼女の隣を歩いた。


返事なんてなくていいんだ……。


こうして、空を見上げる、綺麗な君の表情が見れるだけで………
おれは幸せだから……。――