「海月…」
「ディーヴァ警視総監…ご心配をおかけし申し訳ありません…」
「何…ここは署内じゃない…その様に堅くならぬとも良い…」
「お義父さん…」
「え!?海月のお義父さん?」
「それにしても、海月もやっとブラコン卒業できたみたいね…」
「お姉ちゃん!!!」

え!?今ブラコンって言ったよな…一体どういう事…

「ロスでヘルヴィムに捕らえられる前まで結婚なんか出来なくてもいいから聡といるって騒いでたでしょう…」
「まぁ…幼くして両親を亡くしたからな…でも本当の恋を知ったという事だ…めでたいじゃないか…」

じゃあ、あの時言ってたルシファーに殺された好きな人って…兄貴?

「直哉!!お前、ディーヴァ警視総監のお嬢さんに手を出したのか!!!」
「だから何?」
「お前と言うヤツは…まぁ直樹よりはマシか…」

兄貴よりってどういう意味だよ…って言おうとしたけどやめた。
まぁ言ったら余計煩くなるし…
そこに巧の親父、つまり俺らが通ってる海生大学付属高校の理事長が近づいてきた。

「始めまして…と申し上げた方が宜しいですかな…初代理事長…」
「初代理事長?」
「あぁ巧たちに話した事はなかったな…この方は転生前にこの海生大を創立なされた方だ…」

なんか…あれから俺ら驚かされてばかりなんだけど…

「海生大を創立した人って…この学校が明治の初めからあるのは聞いてたけど…」
「あぁ…この海生大を創立した人物こそ我が大久保家を築いた桜姫だ…」

さ…桜姫!?
海月が転生前に予言を遺して亡くなった巧の先祖って事は知ってたけどさ…
海生大の創立者って事までは知らなかった…

「ところで巧…俺が捕まった後死に掛けてたってなんで教えてくれなかったのさ…」
「いや、正直それどころじゃなかったというか…」
「何!?お前死にかけてたのか!!!」
「オヤジ…」
「まぁ話すと長くなるんだけど…あの後…」