「レイン様…ザドキエル様が…」

気絶したミカエルを瞬間移動で連れて行ったラジエルが、今度は別の天使を伴って帰ってくる…

「ザドキエルか…」
「レイン様…ミカエルの命令違反は今回だけではありませんぞ!!!もっと厳しい処置を…」
「まぁお前からしたらミカエルを野放しにしておきたくはないだろうな…
あいつのせいで今までラファエル送りになった天使は大量にいるしな…
まぁ、また命令違反する気なら我を呼べ…そうすれば問題ないだろう…」
「まぁそうですが…」
「ねぇ海月…ラファエル送りって?」
「あぁ人間世界で言う病院送りって事だ…ラファエル…ティアの母はこのスピリトゥス一番の医者でな…」

びょ…病院送りって…そんなやっかいな天使と俺達は戦ってたのか…

「しかし、レイン様…バリエルの事と言い…少々天使達に甘いですぞ…」
「だから何だと言うのだ…」
「このスピリトゥスの主である貴女様があまり甘くすると他の天使達に示しが付きませぬ…」
「だからと言ってエレメンタルを処刑するとまた後でやっかいになる…」
「ですから…ミカエルには心の雫を…」
「我の命が聞けぬのか?」
「は…はい失礼しました…では私はこれで…」

海月が睨みつけた途端…そのザドキエルって天使は血相を変えて消えた…

「いいのですか?レイン様…」
「ご老人は黙らせておけば良いだろう…」
「え!?ご老人って?」
「あぁ天使はある年齢になると外見年齢が止まるからな…ザドキエルはあぁ見えても179歳だぞ…」
「え!?」
「因みにケムエルもとうに100歳は超えている…」
「天使って寿命が長いの?」
「まぁだいたい人間の2倍と言ったところか…もっともエレメンタルは不死だがな…」

久しぶりに驚いたと言っても過言じゃない…だって外見俺らより少し年上に見えたけど…179歳って…