「まさか神唱詠術まで使えるとは思わなかったぞ…」
「もともと結界だけは使えたけどね…」
「巧…お前回復系は使えるのか?」
「回復?いや…というか使った事がない…」
「だったら後ろの3人に向かってやってみるがいい…ヒーリングキュアを…」
「あ、あぁ…ヒーリングキュア!!!!」

巧が海月に言われて同じ術を唱えると、俺達のケガが治っていく…

「レイン様…神唱詠術を扱えるのはあなた様だけでしたよね…」
「あぁ…だが、巧は我の血を引きし者…リーンカーネーションは難しいかも知れぬが…」
「他の3人は?」
「恐らく難しいだろう…ヒーリングスフィアだけは使えるかも知れぬが…」
「海月…さっき言ってた神唱詠術って…」
「本来なら聖属性に分類される、我以外使えぬ唱詠術だ…だがいくら血が薄くなっているとは言え我の血を引いている事には変わりないからな…」
「成る程…」

その後…俺達は回復後再びラジエルにしごかれ…部屋に戻ってきた時には巧以外ベッドの上に突っ伏していた。

「つ…疲れた…」
「本当にスパルタなんだもん・・・」
「で、巧は何してるわけ?」
「あぁ…俺も聖属性の唱詠術が使えるからって…コレ貰ったんだけど…
かなり危険な術とかあるんだよね…ほらココ…」

巧がさっきラジエルに貰った1枚の紙を見せて俺達に言う…

「相手を輪廻転生させる 最上級唱詠術 発動させる毎術者の肉体をも蝕んでいく。」
「リーンカーネーション?さっき海月が言ってたよね…」
「あぁ…確かリーンカーネーションは難しいかもしれないってヤツだろ?」
「うん…」