「莉緒……一緒に暮らそう」

「はい?」

私は首を横に倒した

数時間後には海外に仕事に行く王子が、何を言い出したのかと、不思議に思った

「俺がこの部屋にいなくても
ここに居て欲しい」

「はあ…」

「ベッドを使ってくれ」

「え?」

「俺がいない間はこのベッドで寝ろ」

「私の部屋はおばさんのとこに…」

王子が腕を掴むと、私を強く抱きしめた

「莉緒の荷物は俺の部屋に持ってこい
すべてだ
この部屋を自由に使っていいから」

「おばさんに聞かないと…」

「了解はもう貰ってる」

「え?」

王子はまた額にキスをする

次は頬に

それから耳たぶをいじりながら、首筋にキスを落とした

「桜嗣?
ちょ……いたっ…」

「莉緒……りお、もっとキスしたい」

王子が私の服の下から手を入れてきた

おへそに王子の冷たい手が触れた

「…んっ! 桜嗣、つめた…」

「莉緒」

王子は何度も私の名前を呼ぶ

耳元で囁いたり、首筋に顔をうずめて言ったり

旅行鞄を避けて、私は王子にベッドに押し倒された