「急にどうもすみませーん」

私は頭をペコペコさせながらレストランのテーブルについた

口ひげがダンディなおじさんがにっこりとほほ笑んだ

なんか葉巻が似合いそうな男の人だ

「娘の莉緒です」

ママが男の人に紹介をしてくれた

「莉緒、百瀬高志さんよ
取引先の人なの」


「母がお世話になってます」

私は頭をさげると、百瀬さんは首を横に振った

「とても美しい人です」

「え? 私が?」

「はい?」

百瀬さんが驚いた顔をした

「冗談ですよ
母のことが美しいって言ったんでしょう
わかってますって
…でいつ結婚するんですか」

「ええ?」

さらに百瀬さんの顔が驚く

「莉緒!」

「え? 違うの?」

私はママと百瀬さんの顔を交互に見た

「あははっ
私は反対されるかと思っていたよ」

百瀬さんが豪快に笑った

「反対なんかしませんよ
どうぞお幸せに!」

私はほほ笑んだ