「あー、青春ぽいよね。なんか」 「だよな。 28にもなって、こんな全力疾走するとは思わなかった。 やべぇな、きついわ、マジで」 そろそろやっぱ、体も劣ってくるもんか。 亜姫に「おっさんだね」と言われる。 明日から筋トレをしようと、心に誓った。 「・・・なんで、あたしをさらったの??」 亜姫が急に、真剣な声で聞いてきた。 俺は隣で体育座りをしている彼女を見る。 亜姫は、俺を見ていた。