「これはどうことか?桐谷先生」 校長が、ソファに座ったまま俺を見た。 俺は、ソファに座ることなく、目の前で立っている。 目をつぶる。 覚悟は出来ていた。 手を握り締める。 まだほんのりと、亜姫の体温が残っているような気がした。 「そういうことです」