『公立 浜岡高等学校』のプレートが掛かった校門をくぐると、真新しい制服をまとった集団が
B紙の貼ってある玄関前で騒いでいて、その横を上級生らしき人たちが迷惑そうな顔をして通り過ぎていく。


何が偉いんだか…


これから待っているのが、きっと、面倒な上下関係。


そんな中の楽しいクラスと、いいクラスメイトと、新しい友達―…


そして、願わくば、甘い恋。


きっと誰でも持ったことがある期待を抱いて、美里と玄関までどちらともなく手をつないで向かった。