朝の殴り込み(募金活動)という、騒動も過ぎ1時間目の時間帯。
雄大と細田はまたも校舎裏に。
「朝は頑張ってたね、戸塚ぁ。」
「お前は裏門から入ってたよな……?」
「まっまぁ、そこは大いにスルーしていただきたい。」
細田が雄大の鋭い指摘に戸惑いながら、『ははは』と笑っている。
雄大はそんな細田にいらつきながらも、木にもたれ掛かっている。
「戸塚さ、生徒会好きだろ?」
「……は?」
雄大はギロッと細田を睨んだ。
細田は『わぁお、怖ぁ』と言いながら、両腕を抱えるようにしている。
雄大の頭には細田の言葉が何回も繰り返される。

『生徒会好きだろ?』

ありえねぇ。
俺があんな奴ら好きになるはずねぇだろ!?
…………………………………………絶対ねぇ。

雄大は自分に言い聞かせた。
「まぁさ、そんなに怒るなって。……つか最近変わったよね。」
「どこが。」
「全体的、柔らかくなった。」