「本条哲(ほんじょうさとし)っつう、三年の先輩。仙道寺とは中学のときからの知り合いらしいよぉ?」
和来が言った。
その時も美宇宙は弓を見つめたまま、じっとしていた。
雄大は美宇宙をちらっと見て、また和来の方に向き直った。
「そいつがてめぇらのこと狙ってんのか!?」

=その本条哲のせいで、俺がこんなことしなきゃならねぇことになったのか!!?

「それは分からない。」
今まで黙っていた隆が言った。
「本条先輩はそんなことしない人だった。俺の知る限りでは。」
いつもの無表情で続けた。
なおも美宇宙は弓を見続けている。
「とりあえず今は生徒会室に帰るです。体育館にいたってどうしようもないです。」
伊吹の提案により生徒会室に戻ることに。

本条哲って………。
なんか聞いたこと……………………あったか??

雄大は頭に何か引っ掛かったままで、気にせず生徒会メンバーについていった。