「戸塚、君は母親をもっと大切にするべきだ。」
「お前の目はただの飾りか!?」
登校中。雄大と美宇宙は佳奈子の話をしていた。
「飾りではない。れっきとした意味のある眼球だ。……しかしお袋さん、いい人ではないか。私が勝手に入ったことについて、全然怒らなかったぞ!!」
「そこは威張るとこじゃねぇだろ!?」
「威張ってなどおらぬ。ただお前のお袋さんが優しいということを知らせたかっただけだ!」
「自信を持って言うお前は、やはり目だけじゃなく脳もどうかしてるようだ………。」
ヤツが優しいとかコイツはいかれてやがる!!
………………あっ……………そうか。
いかれてる同士、共感できるものがあるのか………………。
雄大は自分で出した結論に、頭を痛ませながら『なんで俺の周りはこんなんばっかなんだ!!?』と悔やんでいた。


