「………起きるです。」

あぁ…なんてことだ。
夢の中でも森園の声が聞こえるわぁ……。
うわぁ最悪。

「早く起きるです。」

やめてくれ。
夢の中でお前に会う気なんてこれっぽっちもさらさらねぇんだからよ。

「早く起きやがれです!!!」
「んがばぁぁぁ!!!!」
雄大の腹に一発の蹴りが見事に入った。
もちろんそれをやったのは伊吹。
「もっ森園ぉ………。てめぇ……………がはっ。」
「貴様が起きないのが悪いです。」
雄大は腹を手で摩りながら上半身を起こす。
辺りを見渡してそこが生徒会室だと気付く。
「っくしょう……。またこんなとこ来ちまった…………のかよ。」