魔王えの道

『!そこにいるのは誰?』







落ち着いた声色で問うが睨みはきかしたままだ
隠れていた人物はすぐに姿をあらわした






『ってルイス!どうしてここにいるの?』






近寄って問うがルイスは無言のままだった
しかもルウをじっと見つめている
ルウも驚いているみたいで目を見開いていた







「皇子!…なぜここに?」






へ〜…皇子なんだ…って!皇子!?ルイスが?







「ルウ…悪い助けられなくて」






すまなそうに頭をさげるルイスにルウは戸惑っていた






「頭をあげてください…無事でよかったです…王さまや妃さまは無事なのですか?」







「…無事であるが、僕は今力を失っているから助けられない」






悔しいのか血が出る程まで手を握り締めている






『まあまあ!そんなに握り締めたら痛いよ!』







やんわり握りこぶしを握ってやると顔を歪めてにらまれてしまった






「マリアに何が分かる!」







『さあ?私にはルイスの悲しみなんて分からない…だけど私は助けてあげることはできるよ?王さまたちを』







自信満々で得意げに言ったのにかえって疑われた






『そんな顔しなくても…今はさっさとウィルのとこ行こう?私もさっさと宝玉について聞きたいしね!』






考える二人をおいてマリアは進みはじめた
後ろからはちゃんと着いてきている気配があるので振り向きはしない






『居るとしたら王座だよね?』






なんて考えながらすべて自分の勘で歩いていく