ピンポーン…

―誰よ、こんな時間に…

ピンポーン…

うるさいな、ついさっき眠ったばかりなのに。

ピンポン、ピンポン、ピンポン

「あ~うるさい…智一、出てよ…」

ピンポン、ピンポン

「もう!何で出てくれないの?!」

ようやくベッドから抜け出す。

そして気付いた。

「…あ、そっか、いないんだ」

ピンポーン

ようやく玄関に向かった。

「智一?!」

そう言い、玄関を開けると、

「いつまで待たせるの~?寒いよ、凍えちゃう」

間の抜けた、甲高い声が響いた。