智一はその手を離さなかった。

「林さん…?」

「…どういうつもりなんだよ?そんな格好して、誘っているのかと思えば仕事の話しかしないし!」

(これって…脈あった?)

「…ごめんなさい、そんなつもりなかったんだけど、でも智一とは、早く元に戻りたいってずっと思ってたんだよ」


「―反則だよ…もう少し引っ張ろうと思ったのに…」

どうしよう…凄く嬉しい。

「早く二人きりになりたい」

付き合いたての頃のトキメキを思い出した。