「―これ…?」 数多くの絵の中の一角に、ジョーの絵が何点も展示されていた。 一組の客がジョーの絵に興味を持っている。 (ー…夢、叶ったんだ…) 絵を見ると、ジョーらしい、愛情溢れた、人物像だった。 そして、その中に愛美と優香を描いた絵が掲げられていた。 「その絵、実はコンクールに出したんだ」 お客相手を終えたジョーが愛美の所に戻って来た。 「あれから必死に絵を描きまくって、ようやくこの絵を完成させて、コンクールに出品して。そしたら審査員特別賞ってやつをもらっちゃったんだ」