キズナ


「―あの時、愛美ちゃんに振られて、僕がそれで諦めてたとでも思った?」

「―え?」

「ずっと、今日まで会うのを我慢してたけど、僕は毎日想ってたよ。君のことを」

すると、美術館の係員がやって来た。

「弓槻 條さん、お客様がお呼びです」

「はい」

彼は立ち上がり、

「来て。見て欲しいんだ」


愛美は意味が分からないままジョーに連れられ、館内に入った。