「そして、戻ってきたの?!」
「だって、こんなこと始めてで、どうしたら良いのか分からなくって!」
愛美は面白そうに優香を見ていた。
「心に身を任せるのも大事なことだよ」
すると、泣き声が聞こえた。
「ごめんね、美香ちゃん。起こしちゃって」
美香が産まれて、もう半年になる。
姉妹二人での子育ては想像以上に大変だった。
でも、美香を抱いていると、優香も疲れも忘れてしまう。
すっかりもう自分の子供だと思ってしまっていた。
「お姉ちゃん、今まで自分の気持ちを抑えて生きてきたでしょう?だから、一回くらい、衝動的に飛び込んでみても良いのよ」
「でも、記憶が無いのよ!そこまで飲んだことなんて今まで一回もないのに。しかも会社の社長となんて…」
「でも、そこまで気が許せる人って今までいなかったからその社長、お姉ちゃんとの相性抜群かもね」

