□ 「ありがとうございました。」 今西さんはアパートの前で自転車を止めてくれた。 「ちゃんと、彼氏さんと仲直りしろよ!」 「はいっ。今日は本当にありがとうございました。」 ゙チリンチリン゙とベルを鳴らすと、今西さんを来た道を戻って行った。 階段をゆっくり上がりきってその廊下が見えた時、あたしは心臓が止まるかと思った。 「陽介……。」