「どうしたの?」


「あのさ…こんな所で、

あれなんだけど……」


「?」


修斗君は私に小さな箱を渡した。


静かに開けて見ると、それは───


「指輪………?」


きらきら輝いてる、可愛い指輪だった。


「アガサの約束だよ。でもそれはまだ

中指につけろよ」


「え?何で?」


「今度は本物買ってやるから」


修斗君は顔を真っ赤にした。


本物───…


「うん。待ってるよ、ずっと」


そう私が言うと、修斗君は箱から
指輪を取り出した。


そして、










静かにアガサの約束が


果たされたのでした。