先生の私を抱き締める
力が
強くなる……


「大好き…」


へっ……?
初めて先生の
口から聞いた言葉。
メールなんかじゃない。
先生が私を抱き締めながら
囁いてくれた言葉……


大好き……



先生の口から
その言葉が聞けただけで
私は嬉しくて嬉しくて
仕方なかった。

私もそれに答えるかのように
先生のスーツに
顔をうずめた……





本当はいっつも
不安だったんだよ?
鈴にも
先生にも
言えない悩み。


先生は本当に
私のことが
好きなのだろうか…?


ずっとずっと
疑問に思ってた。


ずっとずっと
目を背けてきた
現実がある……


どんなに先生を
想っても
返られない
現実がある……


先生には
奥さんも
子どももいる……





だけど私は構わない。
あなたが私を
好きだと言ってくれるのなら
私を必要だと
思ってくれるのなら


私はずっと
あなたの傍にいるよ……