「寿は・・・」








呉葉は、首を横に振った。








「あの子のこと・・・頼んだわよ?それから、美楼閣のことも。」









「最後に・・・貴方にお礼を。」








「お礼?」









呉葉は、微笑みを絶やさずに言った。









「女将さんに、聞いたんでしょう?昔昔のお話を・・・」









「私が今あるのは、風華姐さんのおかげ。貴方が来たとき、姐さんが帰ってきてくれたと思った。」










「わっちは、母さんじゃありんせん。」









「だから、雪洞にお礼があるの。」