女将はゆるゆると首を振った。









「愛していたじゃない。愛しているんだ。何処へ行こうと・・・お雪は、風華の宝であり、生きる希望であり、そして・・・未来だった。」









雪洞は掛けだした。








女将は、微笑をもらし、月を見上げた。









「風華・・・お雪は、雪洞。雪洞という名を残すため、凪雛にあんなものをやったんだろう?」









「そう・・・おまえは全てを知っていたんだ。」