ガチャ… 嫌だ… 開けないでよ… ドアノブを引く音がしてあたしはギュッと縮こまる。 絶対見られたくない…こんな…泣いてるところ。 「ばか、やっぱ泣いてんじゃん。」 直兄の優しい声がしたと思えば後ろからフワッと直兄の香りと暖かい体温。 抱きしめられてる、そう気付くのは遅くなかった。 「何で…?直兄意味わかんないよ。」 どうしてこういうことするの? どうして… これ以上惨めにさせないで…!