「あら?今日は梨乃ちゃん来ないの?」
スーツに着替えて1階に下りると不思議そうな顔をした母さん。
「ああ…来ない。」
「めずらしいわ。初めてよねー。休みの日にも来てくれてたのに。」
そう、梨乃は自分が休みの日にも関わらず俺の会社がある日はすかさず俺を起こしに来てくれていた。
なのに…
何で今…?
どんなタイミングだよ。
まさか、男か。
…まさかな。
ありえない。
そう頭で解決しようとしているものの、心臓は妙に早くなりだして、なんだか胸騒ぎもする。
ちくしょ…
とりあえず、梨乃に聞かなきゃまったくわかんねー…

