向かい合わせの恋






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「あたし、もう行かない。だから、ちゃんと起きてね?」



そう言って車を飛び出した梨乃を俺は追いかけることもできず、ただ呆然としていた。





な…んだ?




よくわからない。



というかまったくわかんねー…




何、突然。



もう行かないって…




昨日までは何にも変なところだってなかっただろ?



あいつ…何かあったのか?





考えれば考えるほど訳がわからなくて…





ただいまの時刻、


AM7:50




考えたらキリがなくてまともに寝れなった俺。




いつもならそろそろ、梨乃が起こしに来る時間。






きっと、昨日のはあいつの気まぐれ。



今日も変わらず




「直兄、起きろ!」



って起こしに来るんだ。



それで俺がいつも通りあいつを学校まで送って…