「やめて!!大切なものがあるんだ!!やめて!!やめて!!」
「大切なものって何だぁ〜?」
「ナカジマ,早くしろよ!!」
「わかってる」
不器用で汚ならしい手がベタベタと本革の鞄を触る。
「やめて!!返して!!」
─────…あっ…
ナカジマの手が鞄を逆さまにする。
散らばる教科書,プリントや筆箱やハサミやホチキス。
─────…煙草の箱。
「──!!」
一瞬,押し黙るイジメ軍団。
しかし誰かが不意に叫ぶ。
「先生〜ハイトが煙草を所持してまーす」
「何だと!?」
担任が振りかえる。
「ち,違っ・・・・・・」
「職員室まで来い!!」
俺は必死に抵抗して煙草の箱を掴み取り,全速力で教室を抜け学校を飛び出した。
「大切なものって何だぁ〜?」
「ナカジマ,早くしろよ!!」
「わかってる」
不器用で汚ならしい手がベタベタと本革の鞄を触る。
「やめて!!返して!!」
─────…あっ…
ナカジマの手が鞄を逆さまにする。
散らばる教科書,プリントや筆箱やハサミやホチキス。
─────…煙草の箱。
「──!!」
一瞬,押し黙るイジメ軍団。
しかし誰かが不意に叫ぶ。
「先生〜ハイトが煙草を所持してまーす」
「何だと!?」
担任が振りかえる。
「ち,違っ・・・・・・」
「職員室まで来い!!」
俺は必死に抵抗して煙草の箱を掴み取り,全速力で教室を抜け学校を飛び出した。
