第2章


チクタクチクタクチクタク...



時計以外の音が聞こえない。
この静寂は恐ろしい。
そして、



「はい!
 では、はじめ!」



田丸先生がそう言った瞬間、
教室内では紙を捲る音が一斉にした。



星光塾。



全国的にある、有名塾だ。
そして、優香は今、通っている。



そのトップクラスに今いるもんだから、
優香は少し自分に誇りを持っていた。



やっぱり、自分を褒めてあげなきゃ、
と優香は思っていた。



1年間、頑張って
慶応・早稲田クラスに
来たんだから...



5年生に進級したのと同時に、
優香は、母親から勧められた。



「塾、行ってみない?
 お友達も出来るし、
 もし辞めたくなったらやめて良いわ。」



優香は学校のテストで100点を
頻繁に取っていたし、
学校もその頃、つまらなかった。