第5章


「優香ーっ!」



翌日の学校。



登校して、近所の1年生と
手を振って別れた。



そして、後ろから誰かに抱き着かれ、
うわっと体勢を崩した。



「ひ、宏香!」



でもいつものようにふざけているのでは
ないことが分かった。



理由は、彼女の目に涙が溜まっていたから…。



「え…どうしたの…。」



ひっく…ヒック…
宏香の涙が止まらない。



「…」



どうしよう、と優香は
登校してくる生徒に注目を浴びながら、
オロオロしていた。