~キーンコーンカーンコーン~

 

 そんなこんなで、
 私は今、綿目先生と
 神堂矢クンと一緒に、
 第6裁縫室内にいます。


 この学校には確か…

 10個の裁縫室があり、
 第6裁縫室は
 『綿ルーム』と呼ばれています。

 綿目サンは、この部屋しか
 使わないし、何しろ、
 綿を使うには、
 申し分ないほど、
 綿であふれているのですから。






 だけど、なんでしょう
 この沈黙…


 もともと綿目サンは、
 口数が多い方ではないですが、
 神堂矢クンも無口な方のようで…



 しかも、神堂矢クン、
 裁縫はやったことがないらしく、
 何もせずに、私の手元ばかり
 見てくるので、
 集中なんてできたものでは
 ありません。