教室に戻ったあたしは、日比谷を呼び出した。 やってきたのは、体育館裏。 「昨日はごめんね。叩いたりなんかして」 「いや、お前は悪くねーよ。俺も、マジごめん」 「もういいよ」 冷たい風が、あたしと日比谷の間を流れていった。 「あともう一つ、謝らないといけないことがある。………あたし、日比谷とは付き合えない」