愛した名前



「家政婦さんいる?」


なんとなく聞いてみる。


「いないに決まってんじゃん!もう、どんだけお金もちだと思ってるの?」


そう言って笑った。


・・・めちゃくちゃお金もちじゃない?


私はん~と考える。


「てか、みとりちゃんのお母さんが家の掃除してるの?」


「そうだよ~、お母さん、掃除好きなんだって。不思議でしょ?」


そう言ってひとつの部屋の戸を開けた。


入った瞬間ふわってみとりちゃんのいい臭がした。


ピンクが多くてみとりちゃんって感じな部屋。


私がいる場所じゃない・・・。


でも、初めての場所ってなんだかワクワクする。


私は少しテンションが上がる。