愛した名前



沈黙が続く時、あきらが思い出したようにはっとした。


「やべぇ!俺試合だった、じゃあな!」


「あ、うん」


私は頷く。





『応援よろしく』


けいの試合はいつだろう?




私がそう思っているとたくとが私を見つめた。


「な、何?」


「いつからバドミントンできるんだっけ?」


たくとは首をかしげる。


「来年かな」


・・・来年、かぁ。


てか、思い出させないでよ。


今、ちょっと忘れてたのに。


バドミントンできない、悲しい気持ちなくなってたのに。


たくとってちょっと鈍感だよ・・・。



「そっか、つまんねぇな」


そう言って応援行くからと言って体育館の中へと入ってしまった。


やっぱり気付かない?


笑顔でいたら私が落ち込んでいることなんてわからない?


私のこと好きって言ってたあきらでも


仲の良いたくとでも・・・。