愛した名前






――――『行ってきます!』


パンパンになるまで、沢山のものを入れた大きなバドミントンのバッグをしょって、家を出る。


ポツポツとやんできた雨が頬にあたる。


そして、空を見上げると、虹が見えた。






凄く気分のいい朝だった。


笑顔の私がそこに立っている。


とても、嬉しそうな顔で――――






「・・・ちゃん!ねぇちゃん!朝!おおきぃてー!」


妹の声・・・?


目を開けると、目の前に妹がいた。


「んんー・・・もう少し寝させて!おやすみー」


今日は学校も、珍しくバドミントンの練習もない日。


「ねぇちゃん今日遊ぶって約束したでしょー!」


私の布団をポンポン叩く。


「うん。後で。どっか行って?眠いから・・・」



そう言っている途中で私はまた眠りについた。




―――――『『『わーーーーっ!』』』


沢山の人が歓声をあげる。


そこに立っているのは・・・私?


あ、また笑顔。


試合・・・してる・・・?


『高杉ー!高校生にして世界の道を開きましたー!これから、どう成長していくか、楽しみです!!!」




高校生・・・


世界・・・


私、すごーい!――――――