「・・・負けないんだから!」
大きな声にビクっと動いてしまった。
彼女はそれだけ言うと、さっさと行ってしまった。
何がなんだかわからずぼーっとする私を大森先生は笑った。
「はっは・・・あいつは負けず嫌いなんだよ。まあ、あいつにぬかされないように頑張ることだな。マラソンも、バドミントンも。」
「はあ・・・」
何?
3年生にライバル意識されちゃってる・・・?
わっ!
怖っ!
私は一度首を横にふる。
「頑張るか」
帰ればけいに会いに行けるし・・・。
けいはいつも話相手になってくれる。
なんでもないことは、「ふ~ん」で片付けようとするけど、最後まで聞いてくれる。
そんなとこが凄く大好き。
―――「よし!今日の連絡終わり!明日寝坊すんなよ」
大森先生の言葉でぞろぞろと帰る。

