ゴールはすぐそこ。
私はダッシュで走った。
「はあーっ、終わった!」
私は笑顔でゴールした。
そして、大森先生に問いかける。
「どうして皆バドミントン強いくせに、こんなに遅いの?」
皆ぬかしちゃったよ。
と肩をあげる。
「馬鹿なこと言うなぁ、高杉は。お前が速すぎるんだよ。うちの奴らは、ずっと前から走ってきてるんだよ。なのに、皆ぬかすか、君は不思議な子だな~」
そう言ってまた笑った。
この人はよく笑う人だなって思う。
でも、そんなところが私をどことなく安心させる。
「ほら、部長が帰ってきたぞ」
大森先生は一人の子を指差した。
はあはあ言いながら、私のところへやってきた。

