「あー、うっせ!もぅ行こ」
恥ずかしがって適当にすませるあきらのあとを、嬉しそうに追って行く女の子。
私と目が合うと、ニコって笑って会釈してくれた。
いい子見つけたじゃん・・・と心の中で、そう思った。
「・・・あれって」
けいが私の肩をつかんで階段の方を指差した。
そこには、たくととみとりちゃんがいた。
座りながら手をつないで、なんだかいい雰囲気。
「こっち!」
私はけいを連れて、たくとたちに見えないように近くに行く。
「何はなしてるかわかんないやぁ・・・」
私は小声でつぶやいた。
すると・・・
「!!!!!!!!!」
・・・・・たくととみとりちゃんの、初めてのキスを見てしまいました・・・・・・・。
けいを見ると、変に笑っている。
「見てないことにしよ?」
そう言って私を引っ張った。
「うん」
私も笑いをこらえながら、けいのあとについていく。
良かった。
みとりちゃんも、やっとキスできたんだ。
これは、あとで色々聞かなくちゃな~。

