「可愛いよ。さきはどんな顔してても」
そう言ってギュって抱き締めてくれた。
安心する、けいの腕の中。
「さき・・・?!!」
誰かに呼ばれて横を向く。
そこに立っていたのは、あきらと・・・1人の女の子。
背の低い目のくりんとしてる女の子。
「お前・・・邪魔すんなよな」
まだライバル意識があるのか、邪魔されてか、機嫌の悪いけい。
「わありぃわりぃ!」
そう言ってははっと笑った。
「・・・もしかしてあきら彼女できたのっ?」
私は笑顔で聞く。
「え?あぁこいつ?まだ違う」
そう言って少し照れて女の子を見る。
「あっ君今、まだって言った?!ねぇ、じゃああと少しで私あっ君の彼女ーっ?やったあ!」
そう言ってはしゃぐ女の子・・・。
「あー、うっさい。さきみたいに静かな子が良かったんだけどー・・・てか、ごめん・・・」
あきらが突然私に謝った。
「え、なんで謝るの?」
私は意味がわからず、聞き返す。
「彼女つくったら、さき泣いた時奪いに行けねぇや」
そう言って小さく笑った。
「そんなことか!大丈夫!私には一生けいがいるから。ね?」
私はけいの腕をつかんでけいにふった。
「ん?あぁ。奪うとか絶対ムリだね。こいつ俺しか見えてないし」
あきらと目を合わせず言ったけい。
なんだか笑っちゃう。

