愛した名前



「「さよなら~」」


次の日、授業が終わり、みんなぞろぞろと帰り始める。


私はまだ座っているみとりちゃんのところへ行く。


たくともつれて。


すると、途中でたくとが私を止める。


私はうしろにいるたくとの方を振り返る。


「やっぱ、俺一人で行くよ」


「・・・うん、がんば!」


私は小声でたくとにエールを送った。


たくとは一回深呼吸をして、みとりちゃんのところへ歩いて行く。


右足と右手が一緒に前に出る。


たくと・・・緊張しすぎー!


そして・・・


ばんっっ


たくとがみとりちゃんの机を両手で叩いた。


「え・・・」


みとりちゃんはすぐにたくとを見た。


少し怖がっているように見えた。


たくとしっかり・・・。


そして、また深呼吸をする。







「好きだっ!」