春から私たちはそれぞれ別の大学へと進学をする。



この三人でこうして話をすることも、これからは少なくなるんだね…。



そう考えると、名残惜しくなるよ…。




「愛菜!そろそろ彼氏のところに行った方がいいんじゃない?」



教室の時計を見ながら、千鶴が声をかける。



「そうだよ!きっと待ってるよ!」



和沙に背中を押されながら教室を出た。



「…ありがとう。行ってくるね…。」



「うん!また、夏休みとかに帰って来たら三人で会おうよ!」



千鶴に言われ、私と和沙は頷いた。



「それじゃあ…また会おうね!」



二人に手を振って、私は理科準備室へと急いだ。