卒業式を終え、私たちは教室に戻ってきた。



最後の先生の話の後、みんな思い思いに友達と話をしたり、写真を撮ったりしている。





「愛菜ーっ!」



和沙と千鶴がやってきた。


「なんだか3人揃って話するの久々な気がするね。」


和沙に言われて、私は頷いた。



確かに、最近は学校に来る日も少なかったからなあ…。



「愛菜は彼氏といる時間が長くなっちゃったからねえ…。」



千鶴はツンツンと肘で背中をつついた。



「えっ…!あ…ごめん。」


「いいって!愛菜、幸せそうだし…!」


千鶴はにこにこして、私の肩に手をのせた。



「そりゃそうだよ!あんなに素敵な彼氏なんだから!」



和沙も微笑む。



二人から言われると、照れるよ…。



千鶴や和沙には、いつも気遣ってもらってばかり。



そもそも先生に想いを伝えることが出来たのだって、二人が応援してくれたからだもんね…!



今の私と先生の関係があるのは二人のおかげ…。



「和沙、千鶴…!ありがとう!」



二人は少し照れながら、微笑んでいた。